自宅で家族や気心の知れた友人との焼肉、本当に楽しいですよね。
ですがここで問題がひとつ・・・
家での焼肉には大量の煙と、その後の臭い残りが付き物です。
特に新築の方は悩ましいですよね~、我家も家を建てた後、数年は自宅焼肉を封印しておりました(笑)
これを解消したくて、コンロやホットプレートを変えてみたりしてきたのですが、軽減は出来てたとしても、焼肉器具のみでの対策には限界があります。
そこで私は抜本的な対策のために排気ダクトを自作してみました。
YouTubeやブログなどを調べてみると、みなさん色々な自作ダクトを作られているのですね。
様々な素材や方式がある中で、私が目指したのはダイニングスペースとの調和。
更には調整のしやすさ、設置のしやすさも考慮しつつ、排気性能は言わずもがなという物です。
手間をかけた分、なかなかスタイリッシュに仕上がったたと自負しております。
使用感のレビューと作り方の解説もご紹介しますので、私も作ってみたいと思った方は是非参考にしてみて下さい。
https://chimeblo.com/ootorotan-review
もくじ
おしゃれ自作ダクトの全様と機能
今回の排気システムの大きなポイントはカラーが黒で統一されている点ですね。
確かに用途を考えると排気能力が最優先ではあるのですが、どんなに吸引力があっても見栄えが残念だったりすると、せっかくの焼肉も気分が盛り上がりませんよね。
ひと手間かけてでもダイニングスペースにカラーを合わせるのはおすすめです。
そして次にこだわったのは設置のしやすさと汎用性。
この排気システムは4つのパーツに分割できます。
コンロ上の傘、ダクト、換気扇接続部、アームの4つなのですが、収納時は画像のように傘、ダクト、換気扇接続部をひとまとめにしておくのがおすすめです。
ダクトは蛇腹を目一杯伸ばすと5メートルあるのですが、縮めると30センチ程になります。
トートバッグ等に収納しておけば場所も取りませんし、設置も簡単ですよ。
どうしても分割したい場合でも接着剤やテープは使用していませんので、各部完全にバラバラになります。
つまりこれは後から良いアイディアが浮かんでパーツを変更したくなった時等でも自由自在にカスタマイズできるということでもあります。
これこそがDIYの良い所ですよね。
そしてアーム部なのですが、こちらは本来スマホスタンドとして売られている物です。
キッチンカウンターやダイニングテーブルに据え付けたままで傘部分だけを取り外せば本来の用途で使えます。
これでキッチンでご飯支度をしながらクックパッドやYouTubeを見れてしまいますよね。
おしゃれ自作ダクト制作に必要な材料と費用
フレキシブルクリップとプラダン、ビス、磁石が写っていませんが、材料はこれで全部です。
- スマホスタンド
- アルミトレイ(2号サイズ)
- アルミダクト(100×5m)
- ダクト接続用フランジ×2
- ホースバンド
- 木材
- プラスチックダンボール
- フレキシブルクリップ
- ビス
- 磁石
費用は総額10,000円に少しお釣りが来るくらいです。
手探りで材料を集めましたので、なかなか高額になってしまいましたが、色々工夫すればもう少し金額は抑えられるはずです。
少し贅沢なシステムになってしまいましたが、金額分の満足感はありますよ。
おしゃれ自作ダクトの作り方
それでは実際に作り方を解説していきます。
もちろんこれは一例に過ぎませんので、ご自分の環境に合わせてカスタマイズしてみて下さいね。
アルミトレーにダクト用の穴を明ける
傘は一般的なアルミトレーの2号(35x28x4cm)というサイズを流用しています。
これに直径10センチの穴を明けるので中心を決め、千枚通し等で少し穴を明け、ダイソーのコンパスカッターで表と裏からひたすら削ります。
と、ここで少々嘘を言いました(笑)
ひたすら頑張ればこれでも行けると思うのですが、時間がかかるので工業用のガスケットカッターなる物を使ってズルをしてしまいました。
普通の人はこんな物を持ってないと思うので、選択肢としてはダイソーのカッターで頑張るか、小さな穴を明けてそこを起点にヤスリで切る、もしくは本物のサークルカッターを購入になるかと。
これが一番の難関で、逆に言うとこれが出来れば工作は出来たも同然です。
上手く穴を明ける事が出来たらヤスリ、サンドペーパー等で切り口を整えます。
後で塗装するのでキズ等の心配は無用です。
接続継ぎ手固定用の穴を明ける
アルミトレーとダクトの接続には専用の接続継ぎ手を使うのですが、ビス留めしたいのでその穴を4つ明けます。
位置合わせのために継ぎ手を穴に差し、裏からダクトの中心を目測して磁石で挟んで固定します。
これで4点の穴の位置が分かりますのでマーキングしましょう。
千枚通しでキズを付けてから3.4mmのドリルで4つ穴を明けます。
ドリルはダイソーで色々な太さが売っていますよ。
スマホスタンドに固定するためのダミーのスマホを作成
今回作った排気ダクトはスマホスタンドを利用しての取り外し式となっていますので、アルミトレーをスタンドに固定するためのダミーのスマホを作ります。
スマホスタンドで固定できれば何でも構わないのですが、私はダイソーで買った木材を愛用のiphone12と同じサイズにしてみました。
こちらもビス留めですので先程と同じく3.4mmの穴を明けます。
アルミトレーの側面にも同じ間隔で穴を明けておきましょう。
各パーツを仮組みする
接続にはM3のビスとナットを使います。
30mmの方はダミーのスマホ固定用、10mmの方は接続継ぎ手固定用です。
穴位置が合っているか仮組みしてみます。
OKなら塗装しますのでまた分解しておきましょう。
塗装する
さあ、こちらが今回のポイント、塗装です。
機能的にはこのままでも同じなのですが、塗装する事で見た目がグッと締まりますよ。
選んだのはスマホスタンドと同色の艶消し黒です。
私はバイクのパーツを塗装したりでよく使うのですが、カラースプレーの塗装、実は艶有りの方が難易度が高いのです。
艶消しは少々ムラになっても奇麗に発色してくれますよ。
塗料が乾いたら組み上げて、傘部分は完成です。
換気扇接続パーツを作成する
基本的にキッチンの換気扇を利用する前提で設計していますので、この部分はご自宅の換気扇タイプと相談になると思います。
ちなみに我家は画像のようなタイプで、網を外すと中心にシロッコファンがあります。
(年末の大掃除以来の開放なので若干汚れているのはご愛敬)
色々と案はあったのですが、最終的にフランジをプラダンで作って磁石で固定という方式を採用しました。
内径はもちろん10センチですが、外形はファンのケーシングに当たるように23センチにします。
2枚作るのはプラダンの波目を直角に合わせて強度を出すためです。
蝶ネジをかわす切り欠きを作り、2枚を接着剤で固定、ついでにダイソーの磁石も4つ接着剤で固定します。
こんな風に仕上がって完成です。
あえて接続継ぎ手は固定していません。
というのも、ここでクルクル回る事で設置時にダクトのねじれを修正できるようにしています。
この方式のメリットはコンパクトさと設置の手軽さですね。
デメリットというほどの難点はありませんが、改良予定の点を後述します。
補助パーツを作る
当初はこれで完成予定だったのですが、流用しているのはスマホやタブレットを固定するためのスタンドです。
なるべく軽い素材で仕上げたつもりでしたが、スタンドの首の部分が重量に耐えられず垂れてしまいます。
この部分はプラスチック製なので、あまり強引に締めると破損してしまいます。
頑丈な別のパーツに交換する事も考えたのですが、スマホスタンドとしても使いたかったので、こんな部品を作って対策しました。
ダミーのスマホを作った板材の余りで作りました。
こんな風に使います。
要はストッパーを駆って動かなくしているのです。
右のボールジョイント部は目一杯下がった状態で使います。
三角形なのは入れたり出したりすることで高さの微調整が出来るからです。
一度挟めばトレーの自重で抑えられますので抜けませんよ。
自作ダクトの設置
ダクトと接続継ぎ手を固定するのはホースバンドを使いました。
こちら、蝶ネジになっていて手で絞められるので便利です。
ダクトの取り回し、固定も環境によって様々だと思いますが、各種フレキシブルクリップは便利です。
今後改良したいと思っている点
吸引力の向上
一応、換気扇を強にしてこんな感じの吸引力はあるのですが、あくまでトレーに入った煙を吸うといった感じです。
横方向の離れた煙を集めて来る程ではないのです。
吸気能力増強を狙って各パーツの接続気密を上げるのが課題だと思っています。
接着材やアルミテープをバシバシ使えば解決しそうですが、分解できるフレキシブルさも捨てがたいのです。
フィルターの設置
汚れ防止の課題としてフィルターをどうするかです。
見た目重視だったので後回しにしましたが、長く使うのであれば不織布のフィルターは必須になってきます。
取り付け位置が今後の課題です。
この悩みは実際に2年ほど使用して結論が出ました。
このダクトシステムは長く使うと汚れというより臭いが気になってきます。
ダクト部以外は水洗いできますし、ダクト部分だけであれば価格的に2年使えれば更新しても良いと感じています。
それにフィルターは吸引力も落とす事になりますしね。
照明を遮って暗くなる
熱源が上にあるザイグルを使っている分には気にならなかったのですが、ホットプレートやたこ焼き機だと天井の照明を遮って焼いている物が暗く感じます。
お手軽な改善策としてクリップ式ライトを設置してみました。
手元もバッチリ照らしてくれますし、統一感もあっておすすめです。
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おしゃれな自作排気システムまとめ
実はダイニングテーブル上の据え付け式排気ダクト、家を建てる時に少しだけ検討したのです。
ですが、総工費を予算内に収めようとあれこれ削っていくうちに当然のように却下となり、少し心残りだったのですね。
今回のDIY、低予算で出来る手作り品としてはなかなかの仕上がりになったと自分なりに満足しております。
こんなシステムを作って、煙や臭いを気にせずおうち焼肉を楽しんでみませんか?