愛用していたSAGE(セージ)のフライロッド(TCX 10150-4 #10)が折れてしまい、アメリカのセージに修理に出したのが2020年1月27日の事でした。
そしてこの程、無事に私の元へTCXが返って来ました!(パチパチパチ)
修理期間中、メールのやり取りもしており心配はしていませんでしたが、実際に英文の送付表が貼られた荷物を受け取ると何だか感慨深いものがありましたよ。
前回の記事に追記するつもりでしたが、記事が長くなってしまうので利便性を考え記事を分けました。
ロッドを修理に送るまでの経緯を知らない方は下のリンクからどうぞ。
上の記事では修理に送り、途中経過をメールで問い合わせた所まででしたね。
それでは早速、今回の修理がどのような感じだったのか、費用や期間等、感想を交えて報告したいと思います。
もくじ
アメリカのSAGEから戻ってきたTCXの状態
画像はTCXがアメリカのセージから送られてきた梱包の状態です。
段ボールで箱を組んで透明な梱包用テープで合わせが閉じられていました。
開封すると、中身は私が送った塩ビのパイプに緩衝材代わりの紙の塊。
こういう形態で返送されるのであれば、塩ビのパイプをわざわざ用意しないでロッドチューブを使っても良かった?とも思えます。(もちろんヘコんだりキズが付いても保障はありませんが)
どのみち今回は折れたフェルールのメスがバットセクションのトップから抜けずに付いたままだったので、チューブに入ってもスクリューキャップが閉まらなかったのです。
そもそもなぜ折れたのかという事に触れていなかったので説明すると・・・
雨天の釣行時にフェルールが緩んだため差し直したのがすべての始まりでした。
撤収時にロッドをバラそうとしたのですが抜けない・・・
乾燥したら、気温が変わったら、大勢で引っ張ったら、温めたら、冷やしたら、考えられることはすべてやりましたが抜けない。
半年ほど試行錯誤していたのですが、ある日階段の手すりに一方を固定して引っ張っている時にボキリといってしまったのですね(涙)
ロッドのフェルールは雨の日には思った以上に深く入るようです。
話を戻して輸送されてきた状態についてなのですが、中には書類の類は入っていませんでした。
というか、添付されていたインボイスすら開封した形跡がないのです。
「Japan Customs」と印字された封印テープの効力なのかな?
肝心の修理を終えたロッドですが、もうピッカピカで戻ってきましたよ。
というかこれ、新品ですね。
メールのやり取りで2、3、バットセクションのブランクを作り直しているような事は書いてありましたが、同じシリアルナンバーで返って来たものの手書きの字体が違っています。
グリップエンドコルクのテーパー処理が微妙に最初と違うのはご愛敬(笑)
SAGEのビルダーがこうしたのであれば世界に一つのSAGE製オーダーメイドです。
ロッドを引っ張った時に曲がってしまっていたシリコンガイドもしっかり直っていましたよ。
もう、トータルで大満足です!
5月のイトウ釣行にも間に合いました。
TCXの修理に掛かった期間と費用
修理に掛かった期間
今回の修理に掛かった期間は約2カ月です。
時系列にまとめると以下のようになります。
2020年1月27日 発送(北海道)
2020年2月 1日 発送(東京)
(以降現地時間)
2020年2月 1日 到着(アメリカ)
2020年2月 3日 SAGE到着(シアトル)
修理中・・・
2020年3月20日 SAGE出発(シアトル)
2020年3月22日 出発(オークランド)
2020年3月23日 出発(アンカレッジ)
(以降日本時間)
2020年3月24日 到着(成田)
2020年3月25日 荷物受け取り(北海道)
私の手元を離れた期間は約2カ月ですが、輸送を除いた平日のSAGEの営業日を考えると約39日間で、SAGEがアナウンスしている必要日数の4~6週間とほぼ同じですね。
発送はEMSを利用しましたが、返送はFedExが使われていました。
FedExとは
世界最大の総合航空貨物輸送会社であるフェデックス エクスプレスは、迅速かつ高い信頼性の配送サービスを世界220以上の国と地域で提供しています。
FedEx HPより引用
修理に掛かった費用
続いて今回の修理に掛かった費用ですが、下の様になります。
梱包用塩ビパイプ 600円
EMS送料 3,300円
SAGE修理費用 10,607円(95ドルを1ドル111.653円で換算)
以上ですので合計14,507円となりました。
この金額を高いと見るか、安いと見るかはロッドへの思い入れと購入金額によるかもしれませんね。
私は納得ですし大満足です。
数々のイトウ達とめぐり合わせてくれた思い入れのあるロッドですし、同等のSAGEのロッドを手に入れようと思ったらこの金額では中古ですら無理です。
今後も万一破損するような事があればまた利用したいと思います。
税関の手続きはどんなものだったか
発送の記事も含めて読んでくれている方は、あれ?関税と消費税は?と思ったのではないでしょうか?
当初の予定では、荷物に税金の請求書が添付されている、もしくは税関で荷物を止められた後連絡があり、発送時に作成した書類を送って荷物を発送してもらい、代引きで税金を支払い荷物を受け取るのだろうと予想していました。
荷物は成田から直行の様でしたし、書類も入っていませんでしたので、一応確認のために東京外郵出張所に問い合わせてみました。
東京外郵出張 03-5665-3755
答えは以下のようなものでした。
担当した税関係員の判断で徴収しないと決めたのだと思う。
書類が添付されていないのであれば、今後請求が行くことはない。
はい、実はこのケースもある程度予想はしていました。
発送時、最初に東京外郵出張所に問い合わせた際に対応してくれた係官の方が少額の時はそういうケースもある事を言っていたのですが、2回目に問い合わせた時の係官は断固そのような事はないと頑なに否定されていましたので、一応保険のために今回の様な面倒な手続きを踏んだのです。
これはあくまで私の私見ですが、一日に気の遠くなるような荷物をさばくであろうこの仕事、軽微で安価な荷物に労力を割いていては業務が回らないというのが本当の所なのかなと。
ただ、建前としてそうは言えないのは理解できます。
なんて言っておきながら「Japan Customs」の封印テープが免罪符になってスムーズに進んだ可能性も否定できませんし、事前の税関手続きをどうするかは各自の判断でお願いします。
ということで、関税、消費税に関しては0円です。
海外修理におすすめの準備
海外とのコンタクトで準備していて良かった事、準備していたら良かった事等をご紹介します。
自己防衛のためにもクレジットカードは2枚持つべき
今回の修理依頼の決済のために修理依頼書にクレジットカードの番号を記載したのですが、普通に考えればとてもリスキーな行為です。
ただ、SAGEに海外からの修理を請けてもらう場合はこの方法しか無く、やむを得ずこうしたわけですが・・・
SSL仕様の鍵マークが付いた決済サイトに番号を打っても流出事故がある現代、完全に人間の性善説頼みですよね。
もちろんSAGEのスタッフを信頼してはいますが、今回使ったクレジットカードはメイン使いの物ではありません。
ぶっちゃけて言うと事故って抹消したとしても困らないカードです。
私は家計で使っているカードとは別に、私個人の趣味や買い物に使うカードを2枚所有しています。
家計とは別なので、最悪2枚とも停止しても家族に迷惑もかけませんし、少し自分の買い物が不便になるだけです。
今回のように書面に記載するケースや、海外のサイトで決済する場合は是非保険として別のカードを持っておくことをおすすめします。
ちなみに私が保有する2枚は下の記事で読んでみて下さい。
今回どちらのカードを使ったのかはご想像にお任せします(笑)
https://chimeblo.com/amazon-goldcard
いつか行く海外釣行のためにも英語が話せると楽しい
そして今回の挑戦で痛感させられたのは自分の英語力の無さ。
メールや、書類作成等、Google翻訳で乗り切る事はできたのですが、かなりギリギリでした(笑)
聞きたいことがうまく伝えられないもどかしさは本当にモヤモヤします。
これで終わりならば良いのですが、私にはいつか英語圏に海外釣行する夢があります。
現地でガイドの人とある程度でも会話出来たら楽しいだろうな~と妄想しています。
ヘイ!コリ!(←SAGEビルダー無断出演)
このポイントはどこに魚が潜んでるんだい?
とか(笑)
釣れたらFish oooooon!!とも叫んでみたいし。
そんなにガチガチに英語を習う根性は無いので、サラッと釣りで使う日常会話が身に付くスクールないかなと物色しています。
田舎なのでオンラインで参加できて、無料体験できる所とか魅力的です。
急ぎではないので色々資料請求して妄想に浸ります。
フライロッドをアメリカに送って修理をした感想
実際に実行に移すまでは不安な事ばかりだったのですが、終わってみれば案外簡単な事だったのかなと。
中古で購入してウォルトンの保証書が無いSAGEのフライロッドをお持ちの方は、折れたままあきらめてクローゼットに仕舞われているのであれば是非チャレンジしてみて下さい。
言葉の違いや距離の遠さはあなたが思っているよりもきっとたやすく越えられますよ。
今回のチャレンジは「良い物を直しながら長く使う」という昨今の消費社会に生きていると忘れそうになる大切な事を思い出させてくれた貴重な体験でした。