TOTOのウォシュレットを使っている方、リモコンに「流す」ボタンは付いていますか?
先日、我家の2階トイレにDIYでウォシュレットを取り付けたのですが、低価格帯のモデルだったため自動洗浄とリモコンからの洗浄機能は付いていませんでした。
というか取り替えたのは便座だけ、洗浄動作はタンク側が受け持つ機能なので当然と言えば当然ですよね。
ですが、我家のウォシュレット(TCF8GM24)はTCA321という自動洗浄ユニットを自分で取り付けてリモコンからの洗浄機能と自動洗浄が使えるようになりました。
もちろん全機種対応ではないですし、公式では非対応みたいです。
ですがユニット自体もそれほど高価ではありませんし、工事自体も簡単です。
この記事では私が施工した内容を詳しく解説していますので、自分もやってみたいという方は是非参考にしてみて下さい。
ちなみにご自宅トイレに取り付け可能かどうかの判断目安も紹介していますので、こちらはユニット購入の判断にご利用下さい。
もくじ
自宅のトイレに設置可能かどうかの見分け方
リモコンからの洗浄を実現するためには便器洗浄ユニットという部品を購入する事になります。
買ってしまってから、付かなかった、タイプを間違ったという事が無いようにご自宅のトイレをしっかり確認してみましょう。
まずはご自宅のトイレに自動洗浄ユニットが設置可能かどうかを判断するために次の点をチェックしてみて下さい。
- リモコン上部に「流す」ボタンと交換するプレートがあるか
- ウォシュレット本体後部に洗浄ユニットからのピンジャックを差す穴があるか
- TCA320、TCA321、TCA322いづれかの取説の対応タンクに型番が記載されているか
の3点です。
お約束ですが、今回の工事に使うユニットは公式にはTOTOアプリコットのためのパーツです。
実際には私も含めて成功事例が多数あるのですが、あくまでもアプリコット以外には非公式な施工だという事をご留意下さい。
リモコン上部に「流す」ボタンと交換するプレートがあるか
こちらがユニットに同梱されている「流す」ボタンです。
既存のリモコンの上部プレートを外してこちらのボタンと入れ替える事になるのですが、ご自宅トイレのリモコン形状はどうでしょうか?
同形状でしたらかなり有力ですが、形が違っても「流す」ボタンがすでにあるのであれば可能性は有りそうですよね。
ウォシュレット本体後部に洗浄ユニットからのピンジャックを差す穴があるか
画像は洗浄ユニットから出ている配線の先端なのですが、ウォシュレット本体後部の左側、もしくは右側にこのようなピンジャックを差す穴はありますか?(カバーで隠れています。)
こちらもあるのであればかなり可能性は高まります。
TCA320、TCA321、TCA322いづれかの取説の対応タンクに型番が記載されているか
アプリコットの自動洗浄ユニットは給水タンクの形式に応じて3種類存在します。
上記のユニット名はそれぞれの施工説明書PDFへのリンクとなっています。
対応タンク一覧が記載されていますので、ご自宅のタンクに取り付けるとすればどれを購入するべきなのかの判断材料になりますのでご活用下さい。
もし一覧にご自宅のタンク型番が載っていなくても落ち込むのは早いですよ。
AmazonのレビュアーさんでINAXのタンクに取り付けできたという猛者も居ましたので(笑)
ちなみに我家の仕様はこんな感じです。
タンク SS671B
便器 CS670B
ウォシュレット TCF8GM24
先述の条件に合致し、TCA321が取り付け可能と判断しました。(実際可能だった)
321タイプの方はこちら↓
320タイプの方はこちら↓
ちなみに上の画像は我家の1階トイレなのですが、TCA320が付いています。
組み合わせているタンクはSH232(4.8リットルタイプ)です。
内部のアーム機構がTCA321とは全く違いますので、間違って購入しないようにタンク型番をよく確認しましょうね。
322タイプの方はこちら↓
便器洗浄ユニットTCA321のセット内容
こちらがTCA321のセット内容ですが、タンク形状に応じて10種類ものケースをカバーするため、この部品量となっています。
したがって使用しない部品もかなりあり、今回であれば赤い袋は一切使いませんでした。
交換作業に必要な工具
今回の工事に使った工具は250mmのモンキーレンチとドライバーセットのみです。
ドライバーセットはどこのご家庭でもありそうですが、モンキーレンチもDIY好きなら1本は常備したい工具ですね。
安価ですし、無い方はこの機会に購入してしまいましょう。
便器洗浄ユニット取り付けの流れ
それでは早速作業の流れに沿って解説して行きます。
丁寧な施工説明書も同梱されていますし、じっくり取り掛かれば難しい部分はありませんよ。
止水栓の閉止とタンクブロー
まずは基本の止水栓閉止。
無い方は元栓の閉止でも構いませんが、後々の動作確認の際、手元で開け閉めできると圧倒的に作業が楽です。
そして水を止めたらタンクをブローしましょう。
給水されないのでレバーを動かせばタンクは空になります。
奥に見えるウォシュレットの電源も落としておくと尚良いですね。
タンクのふたを外す
上部に手洗いユニットが無い方はふたを外すだけでですが、ある方は水道が蛇口につながっていますので内部のホースを外す必要があります。
ふたを持ち上げて中をのぞくと蛇腹のホースが見えるはずです。(汚れがお見苦しく申し訳ありません)
根元が袋ナットになっていますので、時計と反対周りに回して緩めます。
プラ素材なので手で回ると思いますが、固い場合は最初だけモンキーレンチやプライヤーで回してみましょう。
中にはゴムのパッキンが入っていますので、無くさないようにしましょうね。(外そうと思っても外れない位の抵抗はあり)
既存ユニット取り外し
さあ、これで中の構造がよく見えるようになりました。
レバーから内部につながるこのユニットをモーター内蔵のTCA321と交換する事で、リモコンからレバーの操作が可能になるのです。
ここで既存部品の取り外しに掛かる訳ですが、せっかくなのでここでレバーをガチャガチャ動かして弁体の仕組みを観察してみましょう。
2本のボールチェーンがレバーの動作に合わせて大小2種類の弁体を動かすのが分かるはずです。
私もじっくり観察するのは初めてだったのですが、意外と簡単な仕組みになっていますよね。
ここで写真を撮っておくと、組み立ての際に役立ちますよ。(おすすめ)
準備ができたら最初にボールチェーンをS字フックごとユニットから取り外します。
こちらはユニット交換後も使う部品なので、私は下の画像のようにオーバーフロー配管に掛けておきました。
底に落としておいても手は届きますが、ガムテやひも等で固定して分かりやすいようにしておくと良いですね。
既存のレバーユニットは内側の袋ナットでタンクを挟んで固定されているだけなので、袋ナットを緩めればフリーになります。
ただ、タンクの穴は小さいため、このままでは内部のアーム部分が引っ掛かって外に引き抜けません。
画像の矢印の方向にピンを引き抜くとアーム部分が分離しますので、軸を引き抜くことができます。
さあ、これで既存の洗浄ユニットをすべて取り外せました。
TCA321の取り付け
ここでTCA321を取り付けますので必要な部品を準備します。
10種類ものケースに対応した製品なので使わない部品も多数存在するのですね。
我家の工事に必要な部品は緑と透明の袋。(施工タイプF)
その中でも水色の丸い部品は使いません。
施工説明書通りに仮組みするとこんな感じになります。
同じTOTOの製品なのでモーターユニットが増えただけでほぼ同じですよね。
え?ピンクのアーム位置(大側)が外した物と逆?
右給水の場合はこうしなさいと施工説明書に指定されているのですが、家を建てた時の業者さんが間違えたのか逆になっていました。
ただ、正解はピンクのアームが右らしいのですが、どちらも試してみるとボールチェーンが交差したりと左右で使い分ける違いが分からなかったので、最終的には元のようにピンクのアームは左側としました。
TCA321はモーターユニットがあるためタンクの内側から穴を通し、外側からナットで固定します。
その後、黒いストッパーを被せて中央を付属のビスで留めます。(プラスネジ)
外しておいたボールチェーンのS字フックを元通りのアームに接続すればユニットの復旧はとりあえず完了です。
S字フックも新品が同梱されていますが、ステンレス製でサビませんので私はそのまま使いました。お好みでどうぞ。
最後にレバーを押し込んで固定するのですが、これがなかなか固いです。(ツメが4か所)
かなり力を入れて押し込む事になるので、タンクの反対側も抑えて力を入れましょうね。
注意点として、ユニット部品はすべて向きがあります。
施工説明書に詳しく記載されていますが、向きをよく確認しましょう。
レバー動作の確認
リモコンからのレバー操作ができるようになっても手動動作ができなくなる訳ではありません。
レバーを小側、大側とそれぞれ倒し、弁体の動作が正常か確認します。
我家はTOTO製だった事もあり調整は必要りませんでしたが、水が止まらない場合はボールチェーンを緩め、水が流れない場合は張るのが正解です。
配線処理
レバーユニットの交換が終わったら配線の取り回しをします。
まずは洗浄ユニットから出ているコードをタンク内から出してウォシュレットまで向かわせる必要があります。
我家のタンクはフタ後の中央に画像のような切り欠きがあり、ここを通す事でふたが配線の上に乗ってしまうことを防いでくれます。
ということで同梱のコードクリップを利用して画像のように取り回しました。
配線の防水処理はされていると思いますが、なるべく水の掛からない縁を通しています。
同梱のコードクリップは両面テープが付いていますので、貼り付け箇所を付属のサンドペーパーでこすって荒くし、よく拭いた後貼り付けます。
タンク外に出したコードの先端はピンジャックになっていますので、ウォシュレット後部の該当箇所に差します。
我家のTCF8GM24であれば、向かって左側後部のカバーを外すと見えます。
残りの配線処理は見えなくするなり、コードクリップで固定するなりお好みでどうぞ。
リモコン動作の確認
最後にリモコンからの動作を確認するために、付属の「流す」ボタンをリモコン上部のプレートと差し替えます。
リモコン上部のプレートは裏側の2か所のツメで固定されています。
突起部分を押すとツメが下がりますので、押したまま上に持ち上げると外れます。
「流す」ボタンも当然同じ構造なので、外したスペースに当てればパチンとはまりますよ。
ここまでできたらウォシュレットの電源を入れ、「流す大」、「流す小」のボタンを押して動作が正常か確認してみましょう。
設置はこれで完了ですが、工具も無いし自分には厳しいかなと感じた方は、取り付け業者さんに依頼するといくら位になるか調べてみませんか?
ゼヒトモはそういった方と近隣の取り付け業者さんをマッチングさせるサイトです。
簡単な入力で口コミやコメントを見ながら比較できるので是非活用して下さい。
自動洗浄ユニットを自分で取り付けた感想
DIYでリモコンからの洗浄が可能に✨
公式では非対応工事なのですが、バッチリ動作👍
レバーが勝手に動く様は何とも不思議な感覚です😳#ウォシュレット #自動洗浄 pic.twitter.com/gDsS4bAx6u
— ロンゴ@チメブロ (@chimeblo) June 26, 2022
今回の工事、作業自体も簡単ですし、値段に対する価値も悪くありません。
座ったまま後ろのレバーを操作するのは大変ですし、立っていても腰が痛い時等はレバー操作が大変です。
何よりトイレのグレードがグンと上がったような気がして満足感がすごいです。(笑)
冒頭でもお話しした通り、正式には対応していない組み合わせなのですが、形が同じならほとんどの製品が対応するのではないかという汎用振りです。
果たして自宅トイレに付くのか付かないのか、ドキドキするのもまた一興。
是非あなたもご自宅のトイレで試してみませんか?